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科学的検査結果に基づいた治療と歯大工治療

 むかし歯医者さんは歯大工と呼ばれていたと、依然弘前市の出身の母から聞かされました。なんでもやみくもに歯を削り、金属の歯をかぶせていたからだと聞きました。今は違うでしょうか?
 お医者さんは、まず患者さんから症状を聞き、全身を診察し、血液検査等を行い科学的検査結果に基づき病名を診断し、治療を開始します。治療後再度検査し、改善しているか確認します。
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(エムドゲインを用いた歯周病の再生療法の手術前の写真です。)
 一般の歯医者さんも、まず患者さんから症状を聞き、口腔内を診察し、レントゲンを撮影し治療にかかります。ほんとうにこれだけでいいでしょうか?
 たとえば歯周病の原因は、
1.お口の中にある細菌(歯周病菌) 
2. 歯磨きの状態
3.喫煙の習慣の有無 
4.遺伝子レベルでの歯周病の感受性 
5.生活習慣 
6.歯並び噛み合わせのバランス 
7.糖尿病などの病気の有無、などです。
 お医者さんなら病気の原因を徹底的に調べてから治療にかかりますが、一般的な歯医者さんは2,3,5,6のみの検査で治療を開始してしまいます。一番重要なお口の中の歯周病菌の量、種類、採血による全身の状態を全く検査することなく治療に移行します。肝心な検査を飛ばし、治療に移行します。これでは重症患者さんの場合治療はうまくいきません。また仮に治療がうまくいっても、細菌の変化が確認できないとその後の再発につながります。
 このように今までの歯科治療は、医科では当たり前の原因菌の検査、採血による全身的検査なしでわずかな情報と経験だけで行ってきました。これでは重症の患者さんは完全に治ることがなく、患者さんが大変なことになります。
 ではどうしてこのようなことが起きてきたかというと、
1.現在は歯科大学は6年間勉強しその後の研修をおこないますが、むかしは4年間の勉強で歯科医になれました。つまり基本的な医学の知識が欠如していました。現在もこの傾向はかなりあります。たとえばHbA1c(これは糖尿病の患者さんならいつの気にしている数字です)といってわからない歯科医がかなり多くいる現実。

2.採血、点滴、緊急蘇生術など医科ではあたりまえの基本的な処置ができない歯科医が非常に多い。

3.大学でも歯をけずり金属をかぶせる補綴治療を優先して勉強させるため医学生が当たり前に身につけている、科学的な検査、診断のあとに総合的治療計画をたててからの治療という習慣がとぼしい。

4.保険制度の制約で歯科でできる検査が非常に少ない。保険外では、歯周病菌のPCRによるDNA検査、歯周病に対する感受性の遺伝子検査でも可能です。

5.国の考え方も歯科医はお口のなかだけ見れば良い(全身疾患からのお口の病気を見おとす原因になっていますが)ということで、教育内容も歯科専門の技術偏重にあるといえます。
海外のように歯科を内科、外科のひとつと考え、医科大学を全員卒業後、再度歯科医になる人は歯科の勉強、内科医になる人は内科の勉強、外科医になる人は外科の勉強というシステムでは、歯大工という言葉はうまれてこなかったと思います。
 かなざわ歯科医院では、どうして歯が痛くなったか、あるいは腫れてきたか、あるいは何度もむし歯になるのか、あるいはさし歯が脱離したのかを科学的に検査して因果関係をはっきりさせ、患者さんに説明し理解してもらってから治療をはじめます。
歯科医院に来院した時、患者さんは1本の歯が悪いために生じた症状(痛み、脱離など)と思い込んでいます。実は複数の原因で生じ、さらにそれぞれの原因に対し根本治療を行っていなかったことが再発の原因であることがよく起きています。
 たとえばよくある症例ですが、前歯が何度もとれる、入れ歯の前歯がなんども折れたりとれるといって来院する患者さんがいます。患者さんはとれたり、折れたりした前歯が悪いと思い治療を希望します。ところが根本原因は前歯ではないことがほとんどです。大部分の患者さんは、奥歯がない、あるいは奥歯に入れ歯をいれていない、奥歯がすりへってよくかめていないなどの根本原因で前歯にトラブルが生じています。かなざわ歯科医院にくる前に何度も他の歯科医院で治療をうけてもだめなために転院してくるのですが、根本原因の治療(奥歯の問題)を行わないと前歯のトラブルは何度治療をおこなっても解決しません。
 似たような症例はたくさんあり、根本原因を理解していない患者さんが誤った治療方法を自ら希望してよく来院します。
 歯科医師が、本当の原因を患者さんに説明理解してもらい、患者さんが自ら根本原因に取り組んでいただかないと本当の治癒は永遠に訪れません。
 ですから歯科医師も医師のように科学的な検査診断を十分に行い、患者さん自身が本当の原因を十分理解して根本原因に取り組むことが一番重要なことです。
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インプラントの手術日

本日と明日もブローネンマルク式インプラントの手術日です。弘前市、五所川原市、つがる市に隣接するかなざわ歯科医院ではインプラントの手術日には他の歯科治療はいっさいおこないません。つまり1日1人しか治療をしないのです。その理由は文章の最後に書きます。(手術終了後の写真でかなりつかれていました)
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 朝8時より数人のスタッフでインプラント手術の準備にとりかかります。滅菌したデイスポのシートを治療台にかけ、これにひとつひとつパッキングして滅菌した機材を袋から出して用意します。滅菌した機材ですから手でふれることはできません。触れる場合は滅菌したゴム手袋を装着します。事前に準備した機材を1時間かけてセットします。手術の機械出しをする歯科衛生士は手洗いをし、滅菌した手術衣をきて、最後に滅菌した手袋を装着します
 9時になると患者さんが来院します。トイレを済ませてもらい、手術用のガウンに着替えてもらいます。鼻から首までを消毒し、その後お口の中も消毒します。最後に点滴の針を静脈に刺し、点滴をした状態で手術台に移動します。新人の歯科衛生士が患者さんに手術中のモニターの機械を装着し、全身を滅菌したシートで覆います。また麻酔と酸素を吸うための鼻マスクも装着します。その後いろいろと準備し、ころ合いを見て、私は手洗いを行い、滅菌した手術衣をきて、最後に滅菌した手袋を装着します。(手術の場所によってはヘッドライトを装着することもあります。見やすくていいのですが、肩がこります。)その後患者さんのお口のまわりに滅菌したシートを張り、お口だけ露出させ手術開始です。
 手術が終わるとすぐに抗生剤を点滴します。また鼻からいれた麻酔がさめるまで酸素をすってそのままの状態で休んでもらいます。ちなみに本日のインプラント手術は40分で終了しました。その間にスタッフは器材のかたづけと洗浄、次回の手術のための滅菌にとりかかります。約3~4時間かたづけにかかります。
 患者さんが完全に麻酔からさめると説明をして帰宅してもらいますが、万一のインプラントオペ後の出血等に備え私は携帯電話を身に付け24時間待機します。当然オペ日の夜はアルコールは厳禁です。いままで1度も急変等はありませんでしたが、インプラント手術以外でも外科処置はなにがあるかわからないところがあるので常に待機しています。これは東北大学で口腔外科に在籍し、月数回の当直で入院患者さんを診てきた経験からくる考え方です。外科処置はどんなに術前検査をしようとCTの撮影をしようと予想外なことがまれに起ります。またCTの像と実際の手術野の違いなどかなりの数をこなさないと解らないところがあります。最近このような経験を経ていない先生がインプラントの手術をしたり、CT像を鵜呑みし、実際とのずれ、像の誤差などがわからず指導もするので私から見るとちょっと怖い状況です。そのために悲惨な医療事故も耳にします。かなざわ歯科医院はそのために手術日は他の治療は一切行わず、1人だけ手術し、24時間携帯電話をもち患者さんの急変に備えます。。緊急時は弘前市、青森市、五所川原市、つがる市から来院する患者さんの自宅まで往診する気持で待機しています。(今まで一度もなかったことは、日頃の研鑽のためか、たまたまかはわかりませんが)
 みなさんの中にはすいぶんおおげさな治療形態と思うかもしれませんが、これだけ万全な体制だからこそ15年間事故なく手術が行えてきたと思っています。

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